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魚の捕食行動 2000年1月

私は、何を隠そう、根はダイバーなので、当然魚を水中から眺めることのほうが多い。(最近はロッドを振っている日の方が多く、「多かった」というのが正解?。)

水面を通して魚を眺める場合は、魚の口にフックがかかった状態が殆どなので、魚にとっては「自然」の状態とは程遠い瞬間ではある。

水中で魚を眺めているときは、彼らの自然な行動が、興味深く眺められる。彼らが食事に夢中になって、ダイバーの存在を忘れてしまっている瞬間は、なおさらである。

彼らはその種類ごとに独特の食事マナーというか食事パターンを持っている。

ハタ類は餌を見つめながら、胸ビレで定位置をキープし、「ちょっとだけ興味があるヨ~」といった顔をしながら、突然「ガバッ!」と獲物に襲い掛かる。

先日ナイトダイビングで2メートル近くの大きなカスリハタが水中ライトの周りを行ったり来たりしていた。ライトに照らし出された睡眠中の小魚を食べようとしているのは明白で、小魚がサンゴの間に隠れていると、その隙間に顔を突っ込んで、それを食べようとしている。

たいていは小魚の隠れ方がうまく、食べられる前にカスリハタの方があきらめてしまう。

ある大きな石サンゴの下の隙間にタカサゴがいた。カスリハタがしつこく顔をサンゴの隙間につっこんで小魚を食べようとしていたが、穴が小さく、顔が邪魔してどうしてもタカサゴまで届かない。

しつこいくらいバクバクと口をかみ合わせて追うがダメ。何度か同じことを繰り返すが、どうしても口が届かない。

すると、諦めたのか、サンゴの隙間から顔を出してきた。

これで終わっていれば、少しおバカな大きなハタで話が終わるのだが、ここからが驚きである。突然反転したかと思うと、尾びれをサンゴの隙間に突っ込んで、サンゴの隙間の奥に逃げ込んでいたタカサゴをその尾びれでサンゴの外へ追い出そうとするではないか。

あんなに大きな尾びれで追い払われればかなわない。タカサゴはあっけなくサンゴの隙間から外に追い出されてしまった。

それを確認したカスリハタはすぐさま体を反転し、そのタカサゴを一気に飲み込んでしまったのである。

GTが狩をする場合は必ず集団で獲物を狙う。

小魚の群れがいれば、必ずその群れの周りをグルグルと数匹で回り出す。小魚の群れはGTに追われて、次第にその群れの大きさを小さくし、しだいに小さなフィッシュボールが出来上がる。

と、突然、その内の1匹がその群れめがけて突っ込んでいく。群れが小さくなっているのでかなりの確立で捕食できる。

1匹が突っ込んで、その小さな群れの形が崩れて自分が捕食しやすい魚が出てくれば、別の1匹が、すかさずそれを襲う。何回かフィッシュボールに奇襲をかけて、小魚の群れが散ってくれば、また群れから少し離れて、群れの動きが落ち着くのを待つのである。

この繰り返しで、GTは無駄のない、綿密に計算され尽くしたようなフォーメーションで小魚の群れを捕食する。

まさに「狡猾」といったイメージがぴったりの魚である。

GTのベイトフィッシュとなるタカサゴ類はプランクトンイーターである。GTフィッシングの場合、このタカサゴ類がプランクトンを水面近くで捕食しているポイントを探してキャスティングする方法が、最もバイトの確立が高い。

タカサゴ類は潮が流れていない場合、自分から遊泳してプランクトンを探して捕食するか、岩陰でじっとしている場合が多い。

潮が流れてくれば、サンゴ礁に当たった潮がサンゴ礁の斜面にそって湧き上がってきて、水面近くにプランクトンを集中させる結果となる。

先回の釣行の際、リーフエッジで2匹のマンタが大口を開けてプランクトンを 捕食している光景に出くわした。彼らがこのような捕食行動をとるときは、かなりのプランクトンが水面に沸き立っている証拠で、ベイトフィッシュも多く集まってきてGTフィッシングには最高のコンディションといえる。

このときはこまかくジャークしてポッピングの回数を多くしてやるようなアクションが、ベイトフィッシュの動きに近く、効果的である。